通信教育・タブレット学習の費用の見方|月額・端末代・総額の計算

ダイニングテーブルの上に電卓、家計簿のようなノート、無地のタブレット、ボールペンが並び、保護者が費用を落ち着いて計算している手元の俯瞰写真 タブレット学習コラム

タブレットを使う通信教育を調べると、まず目に入るのは「月額◯円」という数字です。けれども実際に払うお金は、月額のほかに端末代や保証の費用、学年が上がったときの料金の変化などが重なって決まります。月額だけを並べて比べると、1年・2年と続けたときの支払いの差が見えにくくなります。

この記事は、幼児(幼稚園・保育園の年代)と小学生、どちらの保護者にも向けた内容です。文部科学省の統計で、家庭が学校の外の学習にどれくらいのお金を使っているかを確かめたうえで、総額の出し方を架空の例で整理します。

この記事でわかること

  • 文部科学省「子供の学習費調査」で見る、家庭の学校外の学習への支出
  • 統計の「通信教育・家庭教師費」を読むときの注意点
  • 月額・端末代・保証などを足して総額を出す手順
  • 架空の例で見る、利用期間による1か月あたりの負担の違い

文部科学省の統計で見る、学校の外での学習への支出

文部科学省の「子供の学習費調査」は、保護者が子ども1人のために1年間に支出した学習費を調べる統計です。いま公表されている最新は令和5年度調査(2023年4月〜2024年3月の支出)で、2024年12月に公表されたあと、数値の誤りがあったとして2026年1月16日に訂正版が出ています。以下の数字は訂正後のものです。

この調査では、塾や習いごとなど学校の外での支出を「学校外活動費」と呼び、そのうち予習・復習・補習など学校の勉強に関わるものを「補助学習費」としています。補助学習費には、家庭での参考書などの購入費、家庭教師、通信添削などの通信教育、学習塾の費用が含まれます。

年額・子ども1人あたり公立幼稚園私立幼稚園公立小学校私立小学校
学校外活動費100,049円157,535円256,489円709,667円
うち補助学習費33,644円49,592円112,485円366,436円
うち通信教育・家庭教師費9,848円11,734円21,976円57,543円
うち学習塾費14,167円25,261円75,194円259,492円

出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」調査結果の概要(令和8年1月16日差替)表5・表6をもとに作成(確認日 2026-10-20)

平均には「支出していない家庭」も含まれる

表の金額は、その費目にお金を使っていない家庭も含めた平均です。同じ調査で「通信教育・家庭教師費」が0円だった割合は、公立幼稚園72.3%、私立幼稚園68.4%、公立小学校61.4%、私立小学校49.2%でした。年に1円以上支出した家庭だけで平均すると、公立幼稚園で約3万6千円、私立幼稚園で約3万7千円、公立小学校で約5万7千円、私立小学校で約11万3千円になります。

また、この費目は通信教育と家庭教師を1つにまとめて集計しています。紙の通信添削とタブレットを使うものの区別もないため、タブレット学習だけの平均額を示す数字ではありません。家計の中での位置づけをつかむ目安として読むのが合っています。

学年が上がるほど補助学習費は増える

公立小学校の補助学習費を学年別に見ると、第1学年は80,572円、第4学年は116,753円、第6学年は186,559円でした。高学年ほど学習塾費が大きくなっています。今の学年の月額だけでなく、数年先の支出も合わせて考えておくと、家計の見通しが立てやすくなります。

総額を出すときに足しておきたい費用

通信教育の支払いは、毎月の受講費のほかにも項目が分かれていることがあります。申込み前に、次の項目が「いくらか」「いつ払うか」「どんな条件で変わるか」を料金表や規約で確かめておきましょう。

  • 入会金・初回の費用があるか
  • 月額は毎月払い・半年払い・年払いのどれで計算した数字か
  • 端末は購入・貸与・手持ちの端末を使うのどれか。購入なら金額と支払時期
  • 端末の保証・修理の費用は月額に入っているか、別料金か
  • 学年が上がったとき、オプション講座や追加教材を足したときの料金
  • 家庭のインターネット回線など、教材以外にかかる費用

なお、消費者に向けた値札や広告の価格は、2021年4月1日から消費税を含めた総額で表示することになっています(総額表示)。比べるときは、税込の金額どうしでそろえると計算がずれにくくなります。

架空の例で総額と1か月あたりの負担を計算する

例:月額3,200円(毎月払い)、端末代9,800円(申込み時に一括)、端末の保証が年3,600円、入会金なしの教材を考えます。金額はすべて計算の流れを示すための架空の数字です。

項目(例:架空の数字)1年使う場合2年使う場合
受講費 月3,200円38,400円76,800円
端末代(最初に1回)9,800円9,800円
端末の保証 年3,600円3,600円7,200円
総額51,800円93,800円
1か月あたり約4,317円約3,908円

※数字はすべて計算のしかたを示すための架空の例です。1か月あたりは総額を月数で割り、1円未満を四捨五入しています。

表示上の月額は同じ3,200円でも、端末代と保証を含めると、1年で考えた場合は1か月あたり約4,317円、2年なら約3,908円になります。最初に払う費用が大きいほど、使う期間が短いときの1か月あたりの負担は重くなります。

期間は「長めの想定」と「短めの想定」の両方で

子どもが教材を使い続けるかどうかは、始めてみないと分かりません。総額は「学年の終わりまで」のような長めの想定だけでなく、半年や1年で区切った短めの想定でも出しておくと、思っていた負担と実際の差を小さくできます。年払いは1か月あたりの金額が下がることがありますが、一度に払う額は大きくなるので、家計の出入りとあわせて考えましょう。

費用を比べるときの順番

  • 税込の料金表を手元にそろえ、支払い方法(毎月・年払い)を同じ条件にする
  • 端末代・保証・入会金などの最初の費用を書き出す
  • 1年・2年など同じ期間で総額を出し、月数で割って1か月あたりを比べる
  • 学年が上がったときの料金と、追加教材の有無を確かめる
  • 統計の平均は目安にとどめ、家計の中で無理のない上限を決める

金額がそろったら、最後は子どもとの相性です。資料請求やお試しの教材で、子どもが自分から手に取るかどうかを見てから決めると、費用の見込みも立てやすくなります。

よくある質問

そのまま相場とは言えません。この費目は通信教育と家庭教師をまとめた金額で、紙かタブレットかの区別もありません。また、支出していない家庭も含めた平均です。家計の中でどれくらいの位置にあるかをつかむ目安として使い、実際の金額は各教材の料金表で確かめてください。

0円や割引の価格には、受講を続ける期間などの条件が付いていることがあります。条件と、保証・修理の費用が別にかかるかを料金表や規約で確かめ、その分も含めて総額を出しておくと計算がずれにくくなります。

考え方は同じで、月額・最初の費用・期間をそろえて総額を出します。文部科学省の調査では、補助学習費は幼稚園より小学校のほうが多く、小学校でも学年が上がるほど増えていました。教材も学年ごとに料金が変わることがあるので、数年先まで見通しておくと計画が立てやすくなります。

まとめ

  • 文部科学省「子供の学習費調査」の最新は令和5年度(2026年1月16日訂正版)
  • 公立小学校の補助学習費は年112,485円、うち通信教育・家庭教師費は21,976円
  • 統計の平均は支出0円の家庭を含み、タブレット学習だけの金額ではない
  • 総額は月額に端末代・保証・追加教材などを足し、税込でそろえて出す
  • 1年・2年など期間を区切って1か月あたりを比べ、無理のない上限を決める

参考にした資料