TOEICの勉強法|社会人が平日1時間で組み立てる学習の順番

朝の光が入るデスクに、表紙が無地の参考書、単語カードの束、キッチンタイマー、コーヒーカップが並ぶ俯瞰写真 英語コーチングコラム

仕事をしながらTOEICの勉強を始めると、まず困るのが「限られた時間で何から手をつけるか」です。問題集を最初から順に解くだけでは、苦手な部分に時間が回らないまま試験日が来てしまうこともあります。

ここでは、聞く・読む力を測るListening & Reading(L&R)の形式を実施団体の公式情報で確かめたうえで、パートごとの練習の組み立てと、平日1時間で回す学習の順番を整理します。目標の点数をどう決めるかは別の記事で扱い、ここでは「どう練習するか」に絞ります。

この記事でわかること

  • 7つのパートの形式・問題数・時間
  • 本番のルールのうち、練習のしかたに関わるもの
  • パートごとに何を練習するかの組み立て方
  • 平日1時間を朝・昼・夜に分けて回す週の例

最初に試験の形を確かめる

L&Rは、リスニング約45分・100問とリーディング75分・100問の、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式の試験です。問題はすべて英文で、和訳や英作文の設問はありません。パートの内訳は次のとおりです。

パート形式問題数特徴
Part 1写真描写6問写真1枚について4つの説明文が流れる。説明文は印刷されていない
Part 2応答25問質問や発言に合う応答を3つから選ぶ。どれも印刷されていない
Part 3会話39問2人または3人の会話。1つにつき設問3問。図表と組み合わせる設問もある
Part 4説明文30問アナウンスなどの短いトーク。1つにつき設問3問
Part 5短文穴埋め30問1文の空所に入る語句を選ぶ
Part 6長文穴埋め16問1つの文書に設問4問。1文を丸ごと選ぶ設問もある
Part 7読解54問1つの文書29問・複数の文書25問。1文を入れる位置を選ぶ設問もある

出典:IIBC公式サイト「テストの形式と構成」(2026-10-20 確認)。Part 1〜4がリスニング、Part 5〜7がリーディング。

リスニングの音声はどのパートも1回だけしか流れません。リーディングは75分の中で解く順番を自分で決められますが、問題数が多いぶん時間配分が課題になります。

練習のしかたに関わる本番のルール

実施団体の案内には、ふだんの練習から意識しておきたいルールがいくつかあります。

  • 問題用紙への書き込みは禁止。メモ、線引き、印をつけることも含まれる
  • リスニング中にリーディングの問題を見ること、その逆も禁止
  • 試験中に時刻のアナウンスはない。腕時計を持参する(スマートウォッチなどは不可)
  • 誤答による減点はなく、正解数をもとに採点される

家で解くときに問題用紙へ書き込む癖がつくと、本番で戸惑います。練習の段階から、メモを取らずに解答用紙だけにマークする形に慣れておくと安心です。また、減点がないので、時間内に解き切れなかった問題も何かしらマークする前提で時間配分を考えます。

公式の「測っている力」から練習を考える

IIBCは結果とあわせて、項目別の正答率(Abilities Measured)を示しています。リスニングは「短い・長めの音声で要点や目的を推測できる」「詳細が理解できる」「話し手の目的や暗示された意味が理解できる」など、リーディングは「推測できる」「具体的な情報を見つけられる」「複数の文書の情報を関連付けられる」「語彙」「文法」の項目です。前回の結果があれば、正答率が低い項目から練習するパートを選ぶと、時間の使い道がはっきりします。

パートごとの練習の組み立て

Part 1・2:短い音声を1回で聞き取る

1問ずつ解いたら、聞き取れなかった文をスクリプトで確かめ、声に出して読んでからもう一度音声だけで聞きます。Part 2では、質問が何を尋ねているか(疑問詞で始まるか、依頼か、など)を冒頭で聞き分けることを意識します。音声に重ねて声を出すシャドーイングを組み合わせる方法もあります。

Part 3・4:会話とトークの流れをつかむ

1つの音声に設問が3問ずつ付くので、音声が流れる前に設問に目を通し、何を聞き取ればよいかを決めてから聞く練習をします。図表を使う設問は、図表のどこを見るかを先に確かめておくと迷いが減ります。復習では、正解の根拠になった箇所をスクリプトで探しておきます。

Part 5・6:語彙と文法を分けて記録する

間違えた問題を「単語の意味を知らなかった」「文法の形で迷った」に分けて記録すると、次に何を覚えるかが見えてきます。Part 6は文脈から1文を選ぶ設問もあるため、空所の前後だけでなく文書全体の流れも読みます。

Part 7:時間を計って読み切る

1つの文書・複数の文書のどちらも、タイマーで時間を区切って解く練習が中心になります。複数の文書の問題では、2つ以上の文書の情報を組み合わせて答える設問が出ます。解いたあとに、どの文書のどこが根拠だったかを確かめておきます。

平日1時間で回す週の組み立て

1時間をまとめて取れない日は、朝・昼・夜に20分ずつ分けると続けやすくなります。下は組み立て方を示すための例で、パートの配分は自分の弱い部分に合わせて入れ替えます。

例:架空の週朝 20分昼 20分夜 20分
月単語・語句Part 5Part 2の復習と音読
火単語・語句Part 6Part 3を解いて復習
水単語・語句Part 5Part 4を解いて復習
木単語・語句Part 7(1つの文書)Part 1・2の復習と音読
金今週の間違いの見直しPart 7(複数の文書)Part 3・4の聞き直し
土日時間が取れれば、約2時間を通しで解いて時間配分を確かめる

※組み立て方を示すための架空の例です。時間や配分は生活や苦手なパートに合わせて変えてください。

朝は単語のように短く区切れるもの、昼はリーディングの短い問題、夜は音声を使う練習と、場所と時間帯で内容を固定すると、毎回「何をするか」を考える手間が減ります。

学習の順番は4つの段階で考える

  • 形式を知る:7つのパートの問題数と時間、本番のルールを確かめる
  • 現状を測る:時間を計って1回分を通して解き、パートごとの正解数を出す
  • 練習を絞る:正解数の少ないパートと、間違いの種類から週の配分を決める
  • 見直す:2〜4週ごとに同じ条件で解き直し、配分を組み替える

解いた問題の数より、間違えた理由を確かめた数を増やすことを意識すると、短い時間でも練習の中身が濃くなります。どれだけの期間で結果が出るかは人によって違うため、目的と使える時間から無理のない計画を立てるのが現実的です。

よくある質問

決まった順番はありません。1回分を通して解き、パートごとの正解数を見てから、少ないほうに時間を多めに配ると無駄が出にくくなります。単語や語句の学習は、どちらのセクションにも関わるので並行して続けます。

取れません。問題用紙と、解答用紙の所定の欄以外への書き込みは禁止されており、メモや線引き、印をつけることも含まれます。練習のときからメモなしで解く形に慣れておきましょう。

実施団体が示している頻度の目安は見当たりません。本番は休憩なしで約2時間続くので、ふだんは短く区切って練習し、時間が取れる週末などに通しで解いて、時間配分と集中が続くかを確かめる形が組みやすいでしょう。

まとめ

  • 試験は7つのパート・約2時間で200問。リスニングの音声は1回だけ
  • 問題用紙への書き込みは禁止。練習からメモなしで解く形に慣れる
  • 項目別の正答率やパート別の正解数から、練習するパートを絞る
  • 平日は朝・昼・夜に分け、時間帯ごとに練習の内容を固定する
  • 期間や点数ではなく、目的と使える時間から計画を立てる

参考にした資料