TOEICのスコア目安|600・730・860点でできることと英検・CEFRとの対応

白いデスクの上に、鉛筆と消しゴム、腕時計、問題用紙のような紙、小さな定規が並ぶ写真 英語コーチングコラム

「まずはTOEICで◯点」と目標を立てても、その点数で何ができるのかが分からないと、数字は決めにくいものです。

この記事では、TOEIC Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)を実施する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の公表資料をもとに、600・730・860点の目安と英検・CEFRとの対応の読み方を整理します。

この記事でわかること

  • TOEIC L&Rのスコアの見方と、受験者の平均スコア
  • 実施団体の相関表で見る、600・730・860点の位置
  • セクション別のCan Doガイドで見る、各スコア帯でできること
  • 企業が期待するスコアと、英検・CEFRとの対応の読み方

スコアは合否ではなく10〜990点の数字で出る

TOEIC L&Rに合否はなく、結果はリスニング5〜495点、リーディング5〜495点、合計10〜990点のスコアで、5点刻みで出ます。回ごとの難しさの差をならす統計処理をした換算点なので、別の回のスコアとも比べられます。受験者の平均は次のとおりです。

2025年度 公開テスト受験者数平均(合計)リスニングリーディング
全体755,473人616点337点279点
社会人308,493人649点353点296点

出典:IIBC「TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026」(2025年4月〜2026年3月実施分)(確認日 2026-10-20)

これは申し込んで受験した人の平均です。どの区分もリスニングのほうが高く、合計が同じでも内訳は人によって違います。

相関表で見る600・730・860点の位置

IIBCは、テストを開発した米国のETSの調査をもとに、スコアとコミュニケーション能力の関係を5段階で示した相関表を公表しています。

レベルスコア評価の見出し(要旨)
A860〜ネイティブではない話者として十分なコミュニケーションができる
B730〜855どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地がある
C470〜725日常生活の用は足り、限られた範囲なら業務上のやり取りができる
D220〜465通常の会話で最低限のやり取りができる
E〜215コミュニケーションができるまでには至っていない

出典:IIBC「Proficiency Scale(TOEIC L&Rスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表)」2024年7月版をもとに作成(確認日 2026-10-20)

730点と860点はレベルBとAの入り口、600点はレベルCの中ほどです。ただし、スコアの実際の読み方は英語力を求める企業や学校が決めると注記されています。

Can Doガイドで見る「できること」の目安

具体的な場面は、IIBCの「Can Doガイド【社会人用】」で確かめられます。受験者アンケートをもとにしたセクション別の一覧なので、下の表では合計点の内訳を例として置いています。

合計点(例:内訳)「できる」の主な項目「困難を伴うができる」の主な項目
600点
(L325・R275)
配慮してもらえば道順を聞き取れる/簡単な仕事のメモや時刻表を読める次回の会議の案内を聞く/電話の取り次ぎ/社内の通達
730点
(L380・R350)
次回の会議の案内を聞く/社内文書・機器のマニュアル・業務のレポートを読める商談相手が言う値段/業務に関する議論の流れ/契約書類
860点
(L450・R410)
リスニングの全項目/専門分野の専門書や契約書類一般的な英字新聞の記事

出典:IIBC「TOEIC Listening & Reading Test 全国データ」所収「Can Doガイド【社会人用】」をもとに作成(確認日 2026-10-20)

600点前後は「ゆっくり話してもらえれば」という条件つきの項目が多く、730点前後で社内文書が読める側に移り、860点前後で会議の議論やニュースにも届きます。自分のセクション別スコアで表を引くのが確かな読み方です。

企業が期待するスコアの公表データ

相関表の2024年7月版には、IIBCの「上場企業における英語研修・英語活用の実態調査 2022」による期待スコアも載っています。

対象期待スコアの平均期待値の幅
海外部門705点605〜805点
営業部門580点475〜680点
中途社員580点480〜685点
技術部門560点470〜650点
新入社員550点460〜640点

出典:IIBC「Proficiency Scale」2024年7月版(「上場企業における英語研修・英語活用の実態調査 2022」より。幅は平均の上下1標準偏差)(確認日 2026-10-20)

上場企業の平均なので、昇進や応募の条件が決まっている場合は社内規程や求人票の数字を優先してください。

英検・CEFRとの対応はどう読むか

CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)は、欧州評議会が2001年に発表した外国語能力の物差しで、A1からC2の6段階です。

文部科学省の「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」(平成30年3月)のTOEIC欄は、L&RにSpeaking & Writingのスコアを2.5倍して足した4技能の合計で判定するものです。L&Rだけで見るときは、IIBCのセクション別の対応を使います。

CEFRリスニングリーディング英検(合格基準スコアの位置)
C1490〜455〜1級
B2400〜385〜準1級
B1275〜275〜2級
A2110〜115〜準2級プラス・準2級
A160〜60〜3級

出典:IIBC「TOEIC Program各テストスコアとCEFRとの対照表」(ETS 2008年の検証とその後の修正による各レベルの最低スコア)、公益財団法人 日本英語検定協会「英検CSEスコアとは」の合格基準スコアとCEFRの区切りをもとに作成(確認日 2026-10-20)

英検の欄は、英検協会が公表する各級の合格基準スコア(一次と二次の合計)が、英検CSEスコアのどのCEFR区分に入るかを示しています。英検は4技能、TOEIC L&Rは2技能の試験なので、同じ段階でも測る力の範囲は違います。「英検2級=TOEIC◯点」という換算は、どちらの団体も示していません。

目標スコアを決めるときの手順

  • 点数が要る目的(昇進要件・応募条件・力の確認)を一つに絞る
  • 社内規程や求人票の点数があれば、それを最初の目標にする
  • 無ければ、相関表とCan Doガイドで目指す場面の行を探す
  • 話す・書く力が要る場面なら、L&Rの点数だけで判断しない

目的と、学習に使える時間の両方を見て、無理のない目標から置いていきましょう。

よくある質問

公式に決まった線はありません。相関表では730点がレベルB、860点がレベルAの入り口ですが、読み方は英語力を求める側が決めるものとされています。場面が決まっているなら、Can Doガイドでその行を確かめてください。

一対一の換算表は公表されていません。英検2級の合格基準スコアはCEFRのB1に入り、TOEIC L&RのB1はリスニング・リーディングとも275点が下限です。測る技能が違うので、目安として読むにとどめてください。

公開テストの平均でもリスニングのほうが高く、珍しいことではありません。低いほうのセクションで「困難を伴う」になっている項目を見ると、伸ばしたい力を考える材料になります。

まとめ

  • TOEIC L&Rは10〜990点のスコアで出る。2025年度公開テストの平均は616点
  • 相関表では730点がレベルB、860点がレベルAの入り口
  • Can Doガイドはセクション別。自分のL・Rの点数で行を引く
  • 文科省の対照表のTOEIC欄は4技能の合計。L&Rだけならセクション別の対応を使う
  • 目標は、目的と使える時間、社内規程や求人票の数字から決める

参考にした資料