VERSANTとは?話す力を測るテストの仕組みと受け方

静かな部屋のデスクで、ヘッドセットをつけた人の後ろ姿とノートパソコン 英語コーチングコラム

応募先や社内研修で「VERSANTのスコアを出してください」と言われることがあります。紙の試験とは違い、スマートフォンやパソコンに向かって英語で答え、その音声をコンピューターが採点するテストです。

この記事では、Pearsonの公式資料と日本の公式サイトをもとに、テストの種類・設問の流れ・スコアの読み方・受験環境を整理します。形式は改定されることがあるため、確認した時点を添えています。

この記事でわかること

  • VERSANTがどんな力を、どうやって測るテストなのか
  • 現在のラインナップ3種類と、それぞれの時間・問題数
  • Speaking and Listening Testの6つのパートの中身
  • 10〜90のスコアとCEFRの対応、旧尺度との違い
  • 受験前にそろえる機器と部屋の条件

VERSANTは英語を「使う力」を自動採点で測るテスト

VERSANTは、教育企業のPearsonが開発した英語テストで、日本では「Versant by Pearson」の名前で提供されています。受験者が話した音声や入力した文章をコンピューターが自動で採点し、決まった会場に行く必要はありません。

公式サイトによれば、結果は終了の数分後に確認でき(通信状況などで数時間かかることもある)、8桁の受験番号(TIN)で照会します。知識の量より、聞いた英語にその場で反応できるかを見るテストです。

テストの種類は3つ(2026年10月時点)

日本の公式サイトでは、次の3種類が案内されています。指定された場合は、どれを受けるのかを最初に確かめましょう。

テスト測る技能時間の目安・問題数受けられる方法
Speaking and Listening聞く・話す約20分・40問スマホアプリ/ウェブブラウザ
Writing書く(タイピング・書き取り・メール作成など)約35分・42問ウェブブラウザ/ソフトウェア
Placement(4-skills)読む・書く・聞く・話す約50分・81問ウェブブラウザ/ソフトウェア

出典:日本公式サイト「Versantとは」「テストの種類」「受験方法」(確認日 2026-10-20)

料金は個人受験と法人・団体で案内が分かれているため、申し込む前に公式サイトで確かめてください。

Speaking and Listening Testの6つのパート

聞く力と話す力を測るSpeaking and Listening Testは、次の6パートで構成されています。

パートやること問題数主に見る力
A 質問短い質問に一言か短いフレーズで答える8問聞く
B 復唱流れた文をそのまま繰り返す16問聞く・話し方
C 会話に関する質問2人の短い会話を聞き、質問に答える6問聞く
D 文章に関する質問短いストーリーを聞き、3つの質問に答える6問聞く
E ストーリーリテリング聞いた話を30秒で自分の言葉に言い換える2問聞く・話す
F 自由回答簡単な問いに自分の意見を答える2問話す

出典:日本公式サイト「Speaking and Listening」、Pearson受験者ガイド(2024年版)(確認日 2026-10-20)

Pearsonの受験者ガイドによると、問題は音声で出され、1問ごとに制限時間があります。AとBは答える時間が15秒で、6秒以内に話し始めないと次へ進みます。前の問題に戻ることも、録り直すこともできません。

所要時間は日本の公式サイトで約20分、Pearsonのガイドでは設問部分の合計が17分です。

古い形式の情報に注意

以前の「Versant English Test」(2021年4月版ガイド)は音読や文の組み立てなどのパートで構成され、採点項目も文章構文・語彙・流暢さ・発音でした。体験談や対策資料を読むときは、パート構成が上の表と合っているかを確かめてください。

スコアは10〜90のGSEで表示される

現行のテストでは、総合スコアとサブスコアがすべて10〜90点のGSE(Global Scale of English)で表示されます。GSEはPearsonの尺度で、欧州評議会のCEFR(A1〜C2の6段階)に対応づけ、さらに1点刻みにしたものです。

Speaking and Listening Testの総合スコアは、スピーキング50%・リスニング50%で算出されます。あわせて出る「話し方(Manner of Speaking)」は、流暢さ・発音・話の分かりやすさをまとめた値です。

PearsonがSpeaking and Listening Testについて公表している、スコアとCEFRの対応は次のとおりです。

CEFRスコア(GSE)CEFRスコア(GSE)
A1未満10〜21B1+51〜58
A122〜29B259〜66
A230〜35B2+67〜75
A2+36〜42C176〜84
B143〜50C285〜90

出典:Pearson「Test Description and Validation Summary」(2024年)Table 6(確認日 2026-10-20)

この表はSpeaking and Listening Testについての対応で、ほかの英語試験との点数の換算を示すものではありません。また以前のスコアレポートには、80点満点の旧来のVersantスケールも載っていました。基準が「◯点以上」とだけ書かれていたら、どの尺度の点数かを確認しましょう。

受ける前にそろえておくもの

Pearsonの受験者ガイドは、受験に必要なものとして次を挙げています。

  • 最新のウェブブラウザが入ったパソコン、または専用アプリを入れたスマートフォン
  • 安定したインターネット回線
  • 口元にマイクが伸びるタイプのヘッドセット
  • テストの間、だれにも中断されない静かな部屋
  • 団体経由で受けるときは、担当者から届く受験の案内と受験番号

ガイドは、扇風機やエアコンの音でも録音に影響することがあるとしています。普段の音量と速さで話し、言い直さないことも注意点に挙がっています。

本番の前に、スマホアプリの「Sample Test」で採点なしの短縮版を体験できます。答えるまでの時間の短さを一度知っておくと、当日あわてにくくなります。

結果を見るときは総合点だけでなく、サブスコアの差にも目を向けると、どこから練習するかの手がかりになります。例:リスニングに比べて話し方の点が低い場合と、その逆の場合とでは重点が変わります。具体的な練習法は、シャドーイングや発音の記事であらためて扱います。

よくある質問

合否はなく、10〜90のスコアとCEFRのレベルで結果が示されます。何点以上を求めるかは、スコアを利用する会社や学校がそれぞれ決めています。提出先の基準を先に確認しておきましょう。

日本の公式サイトの案内では、スマホアプリで受けられるのはSpeaking and Listening Testです。WritingとPlacement(4-skills)は、パソコンのウェブブラウザか専用ソフトウェアでの受験になります。どのテストでも、マイク付きのヘッドセットと静かな部屋を用意してください。

以前の形式はパート構成や採点項目が今と異なり、スコアレポートには80点満点の旧尺度も載っていました。同じテストの、同じGSEの尺度どうしでなければ、単純に比べるのは避けたほうが無難です。

まとめ

  • VERSANTは、話した音声や入力した文章をコンピューターが採点する英語テスト
  • 現在の種類はSpeaking and Listening(約20分)・Writing(約35分)・Placement(約50分)の3つ
  • Speaking and Listeningは6パート40問。1問ごとに時間制限があり、録り直しはできない
  • スコアは10〜90のGSEで、CEFRとの対応表が公表されている。旧尺度との混同に注意
  • ヘッドセットと静かな部屋を用意し、提出先が求める基準を先に確かめておく

参考にした資料